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英文コンサルタント契約書における競業避止義務とは

英文コンサルタント契約書とは

英文コンサルタント契約書は、コンサルタントが依頼者に対して特定の業務を行うことを約束し、依頼者がコンサルタントに対して業務の対価として一定の報酬を支払うことを約束する契約です。英文コンサルタント契約書は、国際的な要素のある契約において作成されます。依頼者が外国企業でありコンサルタントが日本人や日本企業である場合や、反対に依頼者が日本企業であり、コンサルタントが外国人や外国企業の場合が想定されます。

英文コンサルタント契約の特殊性

コンサルタント契約は労働契約と異なり、コンサルタントの裁量に基づいて業務の提供が行われます。また、コンサルタント契約は請負契約や業務委託契約の一種ですが、専門的知識を用いて業務が行われる点で、通常の請負契約や業務委託契約とも異なる特殊性を有しています。

コンサルタントによる秘密保持義務

コンサルタント契約においては、依頼者は会社の秘密情報をコンサルタントに開示して、業務を委託するのが一般的です。もしコンサルタントが会社の秘密情報を入手しながらその情報を悪用する場合は会社にとっては取り返しのつかない重大な損害が生じることになります。そこで、コンサルタント契約書の中には秘密保持条項が入っており、コンサルタントは業務の過程で入手した情報を目的外で利用したり、理由なく第三者に対して開示してはならないと定められています。

コンサルタントによる競業避止義務

しかし、コンサルタントは会社の極めて重要な秘密情報を有しているわけですので、そのような重要な情報がライバル企業に開示されたり、秘密情報を活用して類似の業務が行われる場合は、会社において取り返しのつかない損害が生じることになります。また、単なる秘密保持義務を定めているだけでは、秘密情報の漏洩があったのかどうかについての立証責任を依頼者側が負うことになって、裁判所に対する救済を求めることが難しくなってきます。そこで、コンサルタント契約書においては、通常の秘密保持義務に加えて、協業会社(ライバル会社)に就職したり、協業会社のために働いてはいけないという条項(競業避止義務条項)を挿入しておくことが有効です。秘密保持義務違反があったかどうかについては、立証が極めて困難となる場合であっても、協業しているかどうかについては客観的事実から明らかですので、競業避止義務違反がある場合はその主張立証が簡単で、裁判所において勝訴する可能性も高いと思います。また、コンサルタントの競業避止義務違反は直ちに中止させる必要がありますので、単なる損害賠償請求を行うだけでなく、競業避止義務違反を直ちにやめるよう仮処分の申し立てを行い裁判所から仮処分決定(provisional injunction)を得ることもできます。

コンサルタントの競業避止条項のサンプル

The Consultant agrees that during the term of this Agreement and for two years from the termination or expiration of this Agreement, he shall not engage in or enter the employment of or have any interest in, directly or indirectly, any other person, firm, or corporation or other entity engaged in the business or related business activities in Japan, which in the opinion of the Company is competitive with the business conducted by the Company.

(訳)コンサルタントは、本契約の有効期間中及び本契約の満了日または契約解除日から2年間の間、会社の意見によれば会社と競業する事業を行っていると見なされる人、事業者、会社、その他の法人と、直接または間接的に、請負契約又は雇用契約を結び、その他関係を持ってはならない。

(解説)競業避止義務については、相手方当事者の事業活動の障害となるものであり、職業選択の自由を侵害するのではないかとの懸念があります。しかし、一般的には地域や職種、期間が限定されているものであり、かつその職務の特殊性から協業避止義務が強く求められるような場合には協業避止に関する契約条項も有効と解釈されています。競業避止義務条項を作成する場合は、過去の判例なども参照しながら、無効とみなされることがないよう注意してドラフトする必要があります。

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